禁煙をするときに一番大事なことは吸わないことへの不安を越えた「断行の決意」です。
タバコがないと、このストレスをどう解消すれば良いか分からない人も、恐れる必要はありません。
当院の禁煙専門外来では、薬物療法だけではなく、メンタル面からもサポート致します。
薬物療法は、チャンピックス®という薬を用いますが、この薬は脳のニコチン受容体に結合して、禁煙中のニコチン切れ状態によるイライラを緩和し、万一、治療中に一服してしまっても、快楽物質であるドーパミンの放出を抑制して満足感を減らすことで禁煙へと誘導します。
薬物療法は、禁煙治療を受けるための以下の4要件を満たせば、健康保険等が適用されます。
- ①ニコチン依存症判定テスト(問診時に行います)で5点以上
- ②35歳以上 1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上
35歳未満 喫煙本数や年数に制限なし - ③1カ月以内に禁煙を始めたいと思っている。
- ④禁煙治療を受けることに文章で同意している。
薬物療法による禁煙外来では、12週間で計5回の診療を行い、費用は保険適応で13,000~20,000円程度です。チャンピックスを用いた禁煙療法は、「ニコチン中毒症」という病気を、期間限定の薬を用いて治すというコンセプトの為、受け入れられやすく、12週間で施設間の差もありますが、約65~80%の方が禁煙に成功します。ただ、1年後に禁煙を続けているかというと、約50%の方が再び喫煙してしまいます。ちなみに、チャンピックスによる保険診療は1年に1回までです。
一度禁煙に成功したのに、何故1年で半数もの人達が再び喫煙してしまうのでしょうか?
1年後も、3年後も、5年後も、10年後も禁煙率を確実に100%にする方法はないのでしょうか?
そもそも「一度も喫煙したことがない人」と、「禁煙できない人」の根本的な違いは何であろうか?その違いを知ることこそが、喫煙者にとって、禁煙の後、生涯に渡って二度と喫煙しない鍵になるはずだと考えます。
その答えは実は簡単です。非喫煙者にとって、タバコの価値は極めて低いものですが、喫煙者にとっては、やめることが出来ないわけですから、必要なものであり、価値の高いものであるはずです。この価値観の大きな違いこそが、確実な禁煙方法を生み出す大きなヒントになり得るのです。非喫煙者は、日常でタバコのことを考えることは通常ほとんどありません。思考の中に入る余地もないくらい無視された存在なのです。つまり、喫煙者が、生活(あるいは大袈裟に人生)における、タバコの優先順位を最下層に落とし込むことが出来れば、禁煙なんてあっという間に出来てしまい、かつ、二度とタバコを吸おうとは思わないはずです。 非喫煙者が、“今更タバコなんて吸おうとは全く思わない”ように。
そこで当クリニックでは、チャンピックスを使用した薬物療法だけに頼らず、その人の人生における目標を明確にすることにより、タバコの価値を大いに失落させて、生涯に渡って確実に喫煙から遠ざかって頂くためのメンタル・サポートを行います。禁煙は目的ではなく、「生涯現役人生」に向けてのプロセスで必ず通過する1つのイベントに過ぎません。目的は、人生の軌道修正と新たな人生目標の設定、およびそれに向けての具体的な行動にあります。人は誰でも必ず、その心の奥底に、“誰かの役に立ちたい!”という情熱があります。その情熱に点火すれば、禁煙など、どうということはありません。タバコごときに、足元を救われている場合ではないのです!禁煙という成功体験を契機として、これからの常勝の人生を伴に力強く始めましょう!
その気になった、今を逃すことなくすぐお電話下さい!お待ちしております。
■40台 男性
喫煙歴27年、1日10-20本くらい喫煙していました。これまで禁煙の試みは最長で3-4日くらいでした。今回、禁煙しようと思ったきっかけは、会社の定期健診で産業医に「最近ジョギングすると、20分くらいで息切れがして辛い」と伝えたら、「禁煙外来は保険適用なので、行ってみたら?」と言われ、元々やめたい気持ちはあったので、まずは相談くらいの軽い気持ちでクリニックに行きました。
初診の時に、ニコチンに依存してしまうしくみついて、何故やめようとしているのか、やめたら何が良くなるのかなど、メンタル面についても色々相談することが出来ました。自分の身体の事だけではなく、家族のためにもやめようと思いました。
禁煙開始前日に、タバコに関わる全てのものを処分しました。決意を固めるためにも、これが絶対大事だと思います。
最初の2週間くらいは、タバコの煙を嗅ぎたい衝動にかられ、ストレスもあり、体重も少し増えてきたので、タバコに支出するくらいなら「健康」に支出しようと、フィットネスクラブに通い始めました。ストレスも発散され、1か月くらいで体の調子はすこぶる良くなってきました。この頃になると、あれほど恋しかったタバコの煙が、逆に非常に臭く感じるようになってきました。
現在は、禁煙3か月目に入ったところですが、時速8-9kmで60分走っても、全く息切れしなくなりました。どこまでも走れそうな気分です。
禁煙はマラソンと同じで、長続きさせることが大事です。先生や看護師さんのメンタル面のアドバイスが素晴らしく良かったです。個人一人ひとりのレベルや特性にあわせて、やる気を持続させてくれるスポーツトレーナーの様でした。自分の中でのタバコの価値を下げることが出来ました。最終日に、先生から「卒煙証書」を頂きました。何よりも、家族が喜んでくれて、本当に禁煙して良かったと思いました。
きむら内科クリニックの先生と看護師さんには、これまでご支援いただき、本当に感謝しています。